インプラントって差し歯のこと?その違いは?

「歯を抜いたら差し歯にできますか?」と聞かれることがあります。差し歯は「差し込む歯」、というイメージがあることから、インプラントと混同されていることがあります。ところが、両者は別物で、治療が行われる状況というのも全く異なります

今回は、インプラントと差し歯はどのように違うのか、詳しくご紹介していきます。

目次

差し歯とは

歯根が残っている場合に行う治療

1.どんな状況で行う?

差し歯というのは、歯の頭の部分である「歯冠」が失われた場合に行われます。歯は大きく分けて、歯茎から見えている「歯冠」と、骨の中に埋まっている「歯根」がありますが、歯冠が虫歯などで失われても、歯根がしっかりしている場合には、歯根に芯棒のような土台を立てて人工歯を入れることができます。これが、差し歯です。歯に差し込むので、手術は必要ありません。

2.治療期間

差し歯の場合、歯根の状態によっても治療期間は異なりますが、歯根の周囲に膿など溜まっていない場合には、治療回数としては3、4回程度で終わります。週一回通院する場合、1ヶ月もあれば入ります。

3.費用

差し歯には、材質によって保険治療と自費治療のものがあります。保険の材質は、金属のフレームの前面にプラスチックが貼り付けられたもので、保険適用で数千円程度です。自費のものはセラミックを使ったもので、10万円くらいからという価格設定が一般的です。

インプラントとは

歯を完全に失った場合に行う治療

1.どんな状況で行う?

インプラントは、歯を歯根から全て失った場合に行われる治療です。元々歯が埋まっていた顎の骨に人工歯根を埋めて、被せ物をする治療であり、人工歯根を埋める際に手術が必要になります。

2.治療期間

埋め込まれた人工歯根は、骨と徐々に結合していきます。しっかりと結合が完了するのは、埋め込んでから少なくとも2ヶ月くらいはかかります。この結合期間は骨の状態などにより異なります。骨と結合した後に被せ物を行いますので、インプラントの治療期間は、一般的には、3ヶ月以上くらいは見ておきましょう。

3.費用

インプラント治療には、保険適用がありません。そのため、1本につき、30万円以上くらいというのが相場です。

ただし、インプラントの場合、そのままでは骨が足りないケースも少なくなく、その場合には、骨を再生させる治療が必要になってきます。そういった場合には、また別途費用が必要になってきます。

これは個々の状況によって大きく違ってきますので、カウンセリングの時におおよそいくらくらいかかりそうか、事前に確認しておくと良いでしょう。

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