歯の変色？着色？それぞれの違いと対処法を解説

桶川駅徒歩1分にある歯医者、手代木歯科です。

毎日の歯磨きをしているのに、歯の色が気になることはありませんか？特に「歯が茶色くなってきた」「黄ばんでいる気がする」と感じる場合、それは歯の着色、または変色が原因かもしれません。

今回は歯の着色と変色の違い、それぞれの原因と治療法について詳しく解説します。

歯の色が茶色くなる原因とは？

歯の色が変わる原因は、大きく分けて着色と変色の2つです。

着色は外部からの影響によって歯の表面に色素が付着する現象を指します。

一方、変色は歯の内部が変化し、色が変わってしまう状態を指します。

まずは、着色と変色の違いを詳しく見ていきましょう。

歯の着色の原因

飲食物

コーヒーや紅茶、赤ワイン、カレーなど、色の濃い飲食物を頻繁に摂取することで、歯の表面にステインが付着します。

ティーカップにつく茶渋のイメージに近く、特にタンニンやポリフェノールを多く含む飲み物は歯に色素が沈着しやすいです。

たばこ

たばこに含まれるタールは元々は真っ黒い色をしています。

これが薄まったものが喫煙によって付着し、歯が黄ばんだり、茶色くなったりすることがあります。

また非常に粘着性が高いため、ステインの足がかりとなり、更なる着色につながるという特徴があります。

歯の変色の原因

加齢

年齢を重ねると、歯の表面のエナメル質が徐々に薄くなり、内部の象牙質の色が透けやすくなります。

また象牙質はもともと黄色みを帯びていますが、加齢とともに色が濃くなる性質があるため、濃くなった色が更に透けて、変色して見えるようになります。

神経を失った歯である

虫歯の治療などで神経を失った歯は、時間の経過とともに黒ずんだり、灰色っぽく変色したりすることがあります。

これは、歯の内部で血液の流れがなくなり、内部の組織にゴミがたまるような形で変性するためです。

抗生物質の影響

永久歯の完成前にテトラサイクリン系の抗生物質を服用すると、歯の内部で色素沈着が起こることがあります。

これはテトラサイクリン歯と呼ばれ、歯が縞模様に着色したり、全体がグレーや茶色に変色したりするのが特徴です。

この危険性から、現在ではテトラサイクリンはほとんど使われなくなりました。

それぞれの治療法

クリーニング

着色汚れは、歯科医院で行うクリーニング（PMTC）で落とすことが可能です。

歯の表面のステインを研磨剤や研磨器具で除去し、白さを取り戻します。

表面についた着色はこれで除去ができますが、その方が本来持っている歯の白さより白くすることはできません。

ホワイトニング

変色してしまった歯は、歯科医院でのホワイトニングで白くできます。

ホワイトニング剤を使用して、歯の内部から色素を分解するため、特に加齢による黄ばみには効果的です。

テトラサイクリン歯の治療法

中等度以上のテトラサイクリン歯はホワイトニングだけでは改善が難しいため、ラミネートベニアやセラミックで治療を行います。

神経を失った歯の治療法

神経を失った歯の変色には、ウォーキングブリーチと呼ばれる内部からの漂白が有効です。

歯の表面にホワイトニング材を塗るわけではありませんが、内部に漂白剤を置くことによってホワイトニングと同じような効果が得られます。

【まとめ】

歯の色が気になる場合、着色と変色の違いを知り、それぞれに適した処置を選びましょう。

外部要因による着色は、クリーニングで落とすことができますが、歯の内部が変化することによる変色は、ホワイトニングやセラミック治療などの治療が必要になります。

また、歯の白さを保つためには、日頃のケアと定期的な歯科検診が欠かせません。

気になる着色や変色がある場合は、歯科医院で相談し、治療を受けるようにしましょう。