口腔管理体制強化(口管強)

手代木歯科は“口腔管理体制強化”(口管強)の認定を受けた歯科医院です

今後、日本の超高齢化社会や医療費の増加を見据えて、健康で長生きできる人が増えることを願って、地域に根ざしたかかりつけ歯科医を普及することがねらいです。

また、歯科医は自院での医療の提供だけでなく、医療・介護に関わる幅広い知識と見識を備え、地域住民の歯科衛生の向上に役割が求められます。

そうした歯科医院が国の定める基準を満たした場合にのみ認定されます。

手代木歯科は、口腔管理体制強化の認定を受けました。このことで患者さまは、予防歯科を受けやすくなり、保険適応の範囲が拡大されました。

“口腔管理体制強化”(口管強)が必要になった社会背景と歯科衛生の課題

平成28年に厚生労働省が行った調査では、以下のような結果があります。

  • 子供の虫歯グラフ 年々減少している
  • 8020運動により80歳以上の歯の残存数は増えたが、歯周病の罹患率は増加傾向。
  • 初期段階も含めての歯周病と、歯の補てつについては、ほぼ全ての年代で増加傾向にある。
  • 65歳以上の虫歯や補てつ患者は特に増加している
資料2 「歯周病罹患の現状と対策について」 – 厚生労働省より

これらの報告をまとめますと、歯科治療の進歩や歯科受診率の増加によって、子どもの虫歯数は減少し、高齢者の歯の残像数は増加しています。しかし全年齢において、歯周病や歯のかぶせもの、入れ歯などの治療は増加しているので、口腔内の状況は決して油断できる状態ではありません。

このような背景をもとに、虫歯や歯周病が引き起こす口内疾患を予防するために、“口腔管理体制強化”(口管強)の制度が設けられました。

“口腔管理体制強化”(口管強)に認定されるための基準 

外来環に認定基準は10の基準があります。
特定非営利活動法人 歯科医療情報推進機構HP参照)

  1. 歯科医師が複数名配置されていること、または歯科医師及び歯科衛生士がそれぞれ1名以上配置されていること。
  2. 次のいずれにも該当すること。
    • 過去1年間に歯周病安定期治療(Ⅰ)又は歯周病安定期治療(Ⅱ)をあわせて30回以上算定していること。
    • 過去1年間にフッ化物歯面塗布処置、または歯科疾患管理料のエナメル質初期う蝕管理加算をあわせて10 回以上算定していること。
    • クラウン・ブリッジ維持管理料を算定する旨を届け出ていること。
    • 歯科点数表の初診料の注1に規定する施設基準を届け出ていること。
  3. 過去1年間に歯科訪問診療1もしくは歯科訪問診療2の算定回数又は連携する在宅療養支援歯科診療所1もしくは在宅療養支援歯科診療所2に依頼した歯科訪問診療の回数があわせて5回以上であること。
  4. 過去1年間に診療情報提供料または診療情報連携共有料をあわせて5回以上算定している実績があること。
  5. 歯科疾患の重症化予防に関する研修、高齢者の心身の特性及び緊急時対応等の適切な研修を修了した歯科医師が1名以上在籍していること。
  6. 診療における偶発症等緊急時に円滑な対応ができるよう、別の保険医療機関との事前の連携体制が確保されていること。
  7. 患者に対し、歯科訪問診療が可能な担当医を指定。担当医名、診療可能日、緊急時の注意事項等について、事前に患者または家族に対して説明し、文書で提供していること。
  8. ⑤に掲げる歯科医師が、以下の項目のうち、3つ以上に該当すること。
    • 過去1年間に、居宅療養管理指導を提供した実績があること。
    • 地域ケア会議に年1回以上出席していること。
    • 介護認定審査会の委員の経験を有すること。
    • 在宅医療に関するサービス担当者会議や、医療・介護福祉施設等で実施される多職種連携にかかわる会議等に年1回以上出席していること。
    • 過去1年間に、栄養サポートチーム等連携加算1又は栄養サポートチーム連携加算2を算定した実績があること。
    • 在宅医療又は介護に関する研修を受講していること。
    • 過去1年間に、退院時共同指導料1、退院時共同指導料2、退院前在宅療養指導管理料、在宅患者連携指導料または在宅患者緊急時等カンファレンス料を算定した実績があること。
    • 認知症対応力向上研修等、認知症に関する研修を受講していること。
    • 自治体が実施する事業に協力していること。
    • 学校校医等に就任していること。
    • 過去1年間に、歯科診療特別対応加算又は初診時歯科診療導入加算を算定した実績があること。
  9. 歯科用吸引装置等により、歯科ユニットごと歯科治療時に発生する細かな物質を吸引できる環境を確保していること。
  10. 安心安全な歯科医療環境の提供を行うため、次の装置・器具等を有していること。
    1. 自動体外式除細動器(AED)
    2. 経皮的酸素飽和度測定器(パルスオキシメーター)
    3. 酸素供給装置
    4. 血圧計
    5. 救急蘇生セット
    6. 歯科用吸引装置

患者さま“口腔管理体制強化”(口管強)を選ぶメリット

“口腔管理体制強化”(口管強)の基準を簡単にまとめると、次の4点です。

  1. 重症化を予防、長期的な治療を提供してきた実績がある
  2. 特別な研修を受けた歯科医師や歯科衛生士が常勤している
  3. 感染対策を万全に行い、万が一の時にも対応可能
  4. 在宅医療を行う医療機関や、地域と密着・連携

このように“口腔管理体制強化”(口管強)を満たす歯科医院は、自院の患者さまだけでなく地域のみなさまの口内環境の維持・向上に努め、万が一の事態に対応できるように、人員や環境を万全に整えている医院です。

子供からご高齢の方、歯科受診が難しい方でも安心して受診できます。

4つのメリット

予防歯科・フッ素塗布の保険適用回数が増えた

虫歯予防のためのフッ素塗治療は、一般的な歯科医院では3ヶ月以上の期間を空けないと再び保険適用で治療することができません。しかし、“口腔管理体制強化”(口管強)の認定を受けた歯科医院では、毎月保険適用で治療が可能です。

歯周病の安定期治療

歯周病安定期の治療とは、歯周病の再発防止のためにクリーニングを定期的に行う治療のことです。(歯垢・歯石・着色汚れの除去)

こちらもフッ素塗布と同様に、一般的な歯科医院では3ヶ月以上の期間を空けないと再び保険適用で治療することができません。しかし、“口腔管理体制強化”(口管強)の認定を受けた歯科医院では毎月保険適用で治療が可能です。

在宅訪問ケアが保険適用で利用できる

“口腔管理体制強化”(口管強)認定の歯科医院では、持病や体力、高齢などの理由で歯科受診が難しい患者さまは、ご自宅にて保険適用内で訪問ケアを受けることができます。強診に認定された歯科だと毎月保険適用で受けられるので、症状が重くなる前の予防歯科治療がしやすいです。

安心・安全

滅菌・消毒のための設備があり衛生面で安心ができる、感染症を持つ患者さまが治療を望む場合に適切に応じることができる、自動体外式除細動器(AED)や救急蘇生セットなどがあり治療中以外でも万が一の事態に対応ができることを意味しています。

“口腔管理体制強化”(口管強)は歯科医院選びの1つの基準になります

以上のようなメリットから、“口腔管理体制強化”(口管強)の認定の有無は、歯科医院を選ぶ基準のポイントの1つになります。

“口腔管理体制強化”(口管強)の厳しい認定基準を満たす歯科医院は、全国でも約10%程度だと言われています。予防歯科は一生涯を通して患者さまの口腔の健康を見守る場です。

可能な限り安全に、安心して歯科医療を受け、長きにわたってよい関係性を築くために、“口腔管理体制強化”(口管強)に認定されている私たち手代木歯科をお選びください。